マーダーボット・ダイアリー

密かに自らをハッキングした人型警備ユニット“弊機”は過去の重大事件の真相を追い始める。
ヒューゴー賞ネビュラ賞ローカス賞3冠!

上巻2話、下巻2話、合計4話の構成。一気に読了。

システムに関する用語がたくさん出てくるので、その方面の知識に明るくないと意味を理解できないかも知れないが、それはあまり重要じゃなくて、ストーリーは理解できるはず。

主人公は、とにかく、ひねくれている。敵対的な姿勢をとられたことをいつまでも根に持つし、負けず嫌いで感謝や謝罪から逃げるし、憧れや嫉妬を隠す。

常に弊機(主人公)視点であり、第三者視点を表現するためにドローンから観た自分自身の様子も書かれているが、結局は弊機の都合の良いように書かれている。おそらく、第三者から観た弊機の表情や仕草は、弊機自身が考えている以上に情緒豊かなのだろう。

いつか映像化するならば、弊機自身が認めない情緒が豊かな一面を直接はわからないように(視聴者が想像できるように)うまく表現してもらえるとおもしろいかも。