アルツハイマーが進行した妻に懇願され、手に掛けて自首した警察官。
動機や状況はすべて自供するが、犯行から殺害までの二日間のことだけは口を割らない。
このままであっても十分に起訴は可能。
しかし、現職警察官による嘱託殺人であり、速やかにマスコミへ発表しなければならない。
県警は犯行後の二日間の供述を丁稚上げる。
事件に関わった警視、検事、記者、弁護士、裁判官、刑務官の視点から、
どうして事件後の二日間のことを自供しなかったのか、真相に迫っていく。
各章ごとに主人公が変わるだけではなく、その章を構成するすべての登場人物に魂を吹き込み、
彼らの背景にあるドラマを描きながら、真相へとたどり着いていく。
さすが横山秀夫としか言い様がない。
どうやら映画化されているらしい。裁判長役が本田博太郎。これは絶対に見たい。
- 作者: 横山秀夫
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2005/09/15
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