小野不由美×藤崎竜『屍鬼』

1冊を読むのに1時間以上もかかる漫画なんてひさしぶりだ。

1〜2巻の中盤あたりまでは、非常に展開が速いのだけれど、主要人物からフォーカスがずれて描かれていて、さらに登場人物が多いせいもあって、おいてけぼりをくった。2巻の中盤あたりから主要人物にフォーカスがあたりはじめて、状況を把握しやすくなってきた。

この「フォーカスがずれて描かれている」ことが何らかの伏線に思えるのだけれど、まだ3巻までしか買ってきていないので、今後の展開に期待する。

藤崎竜といえば『封神演義』が有名だし、『屍鬼』も小説が原作の漫画だ。だからといって、原作付き漫画を描くのが得意なのかというと、必ずしもそういうわけではないはず。

短篇集『WORLDS』は、どれもいい作品だ。『PSYCHO+』の2巻に収録されている短編も面白い。星の数ほどいる現代の漫画家のなかでも、SF短編を描いたら頭ひとつ抜きでていると思う。

とはいえ、封神演義後の連載は２つとも打ち切りの憂き目に遭っている。人気投票偏重の少年誌じゃなければ・・・と残念に思ったのは自分だけじゃないはず。

Wikipediaをみて知ったのだが、担当シマ氏、SQ編集長の昇進してたのか。それからジャンプの編集者のリンクをたどってみると、鳥嶋さんが専務になってた。時代の流れを感じずにはいられない。

んで、堀江さんの記事をみかけたので、ついでに前々から気になっていたコアミックスのコミックバンチ(新潮社)→コミックゼノン(徳間書店)移籍について調べてみた。どこにも何も書かれてない。予想通りといえば予想通りなんだけど、あのドタバタは何だったのだろう。。