ラスボスを倒しても「強くてニューゲーム」が再開され続ける世界。
5周目と10周目の物語。
戦闘を好まない(好まなくなった)主人公にとっては無間地獄に等しい。
強くなりすぎた勇者によって、仲間が自身の存在意義を疑って離れていく。
過去に受けた身体中の傷がコンプレックスを刺激し、仲間のことを大切に思えば思うほど、臆病になっていく。
これまでに読んだ二次創作の中で一番好きかも。
この勇者は、どうしてうまくいかなかったのかを考えて行動を変えたのではない。
臆病さの裏返しの明るさと優しさによって未来を変えていく。
こんな物語があってもいいと思った。