孤狼の血

立て続けに2作。

Vシネマとは圧倒的に予算が違って、目をそむけたくなってしまうくらいにリアルなグロテスク描写が続いてSAN値がピンチ。

エンターテインメントとしては、おもしろいとは思う。

警察モノは、警察に対する悪意が強い作品、法を無視した脚本が多いのが気になってしまって、どうしても途中で集中できなくなってしまう。

たとえば横山英雄が原作の「臨場」のドラマ版では、原作は注意深く法的に正しい警察が描写された上でストーリーが展開されるのに、ドラマでは設定のみ引用、法は無視、トリックに偏重した脚本になっていて、途中で観るのをやめてしまった。

孤狼の血は原作を読んでいないが、ストーリー展開はおもしろいものの、警察に対する悪意に満ちたシーンや法的に絶対にNGなシーンを連発していて、リアリティが破綻している。映像はリアルなのに、まったくリアリティのない空想物語。

フィクションが嫌いなわけではないし、むしろフィクションだから楽しいと思うけれど、シリアスなストーリーなのだから、法的な限界を徹してほしかった。

設定のおもしろさは原作から来ていると思うから、いつか原作は読んでみたい。